これからの未来、“働く”を支えるキーワード――今、知りたい『作業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化』

TERASコラム

これからの未来、“働く”を支えるキーワード――今、知りたい『作業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化』

  • 2022.10.02

日本は今、出生率の低下によって若年者の人口が減る「少子化」と、高齢者の人口割合が増えてゆく「高齢化」が同時に進行しています。
総務省の調査によると、今後約40年で20歳~64歳の人口は大幅に減少する予測されています。
これは将来、日本のあらゆる分野において『労働力』が減っていくことを意味する数字です。

数字で見えてくる、避けられない労働力の減少――生産年齢人口

生産年齢人口とは、経済学用語のひとつで「国内の生産活動において労働力となるような年齢」の人口を意味しています。日本では現在、15歳~64歳までが生産年齢人口に該当しています。
戦後から生産年齢人口は増加し続け、1995年には8726万人となりました。
しかしこの年をピークに減少しはじめ、2020年には7612万人まで落ち込みました。ピーク時から25年で約1000万人も減っています。
国立社会保障・人口問題研究所による今後の生産年齢人口の推計では、2029年には7000万人、2040年に6000万人、約40年後の2065年には4529万人まで落ち込むと予測されています。

企業に課せられる課題――労働力の確保が難しくなっていく時代のなかで

生産年齢人口が減少していくことは、企業にとってダイレクトに影響を与えます。
最もわかりやすい影響は、労働力の確保が難しくなること。
すでに飲食業・小売業・運輸業では人手不足が顕著になっています。
また、高齢化がすすむことで今後も需要が増えるであろう介護業界でも、人材が足りず1人の労働者に対する負担や就労時間が重くなっているのが現状です。
さらにもう一点、深刻な問題として考えられるのが「技術の継承」が難しくなることです。
長年の経験によって得られたスキルが、人手不足や高齢化の影響で次の世代へと受け継がれることなく途絶えてしまう――これは第一次産業(農業・漁業・林業)や職人といった業種だけの話ではありません。
今後、IT業界や他のあらゆる業種においても、この2つの課題は大きな影響を与えると考えられるでしょう。

これからの企業が備えるべき2つの柱

労働人口の減少による人手不足は避けることのできない問題です。
この大きな問題を解決するために、今後取り組むべき制度や技術について大きく2つに分けてみました。

柔軟な働き方
• 出産・育児・介護など労働時間や条件に制限があり、働く機会を失っている人を少なくする。
• 通常勤務に加え、時短勤務、テレワークなどを柔軟な勤務方法を取り入れ制度化する。
• 再雇用制度などを整備し、年齢やブランクによる雇用機会の損失を防ぐ。

作業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化
• 「モノのインターネット(IoT)」「ビッグデータ 」「人工知能(AI)」といった新しい技術を活かす。
• 自動化、系統化などを取り入れ1人に対する労働量・就労時間を適切な状態にする。
• 経験や膨大なデータによって得られるスキルを共有する。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉は、2004年にスウェーデンにあるウメオ大学教授が発表した論文で初めて登場しました。
論文のなかで「DX」とは「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という定義で使われています。
これは広義の意味で、企業においての「DX化」はもう一歩踏み込んだ内容となっています。
経済産業省が公開しているガイドラインでは下記のように定義されています。
• 顧客や社会のニーズをもとに、データとデジタル技術を活用する
• ビジネスモデル、業務そのもの、組織、プロセス、企業文化や風土などを変革する
• 競争上の優位性を確立する(他との差別化、競合するものにない特長を持たせる)

作業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化

企業の視点からさらにDX化を掘り下げてみましょう。
DXはわかりやすく説明すると『データ・デジタル技術・インターネットを駆使して、ビジネスに関わるさまざまなことを変えていく』ということです。
労働力が減少するという未来に向かうなか、企業と労働者の双方を支えるキーワードとして注目したいのが『作業のDX化』です。

「DX化」と「デジタル化」は似ているようで違うもの

DX化とされやすいのが「デジタル化」という言葉です。その違いについて具体例をあげてイメージしてみましょう。
デジタル化としてよくあげられるのは、ロボットなどによる作業です。
自動車や家電組み立てといった大物から、食品加工のような繊細な作業まで、ロボットは今まで人間が行っていた作業をこなしています。
こうしたハード面だけでなく、パソコンソフトの開発によって事務や経理といったデスクワーク業務の負担は大きく減少しました。コンビニやスーパーの自動レジなどもデジタル化のひとつです。
「DX化」と「デジタル化」が似ているようで違う部分は、判断を人が行っているかどうかと言われています。
ロボットを動かすための操作、ソフトを使って何を計算するか、レジでそういった会計方法を使うのかの選択など――起点となるのは人によるものが「デジタル化」の技術です。
一方、判断をデジタル技術によって可能にすることが「DX(デジタルトランスフォーメーション)化」なのです。

IoT(モノのインターネット)とAI(人口知能)の進化でもたらされた、デジタルの判断力

デジタル技術に判断をゆだねることは、作業をデジタル化するよりもはるかに難しいことです。
「判断」を行うには大量のデータと、予測できるパターンの組み合わせが必要となります。
それを可能にしたのは近年のデジタル技術の向上です。
• インターネットの技術発達により膨大な量のデータを収集できるようになった
• コンピューターの処理速度が向上し大量のデータが分析可能になった
• AI(人口知能)が発達し、現実的な判断に近い答えを導き出せるようになった

作業のDX化をイメージする

デジタル技術に判断をゆだねる「DX化」を、業務に取り入れた例をいくつかあげてみましょう。

• 人の流れを判断し、作業を効率化
会議室・喫煙室・駐車場など不特定多数の出入りがある場所の人流を分析し、混雑具合や利用状況をアナウンスする。
• 使用率をリアルタイムに収集、効率的な作業の割り出し
駅や商業・公共施設などのゴミ箱やトイレの利用率データをリアルタイムに集め、効率的なゴミ回収・清掃タイミングを割り出す
• 経験値をデータ収集し、誰もが使用できるシステムの構築
果実栽培などに必要な経験値(剪定・採集のベストタイミングを葉や果実の色味で見分ける)をデータ化・分析。

特殊なゴーグルを使用して誰でも熟練した従事者と同じような判断ができる。

『作業のDX化』は、あらゆる業種での人手不足を解消する鍵になりえる技術です。
まだまだ開発は始まったばかりですが、これからどのような発展をするのか注目していきたいです。

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【参考資料】
総務省政策白書(平成28年度)
「ICTによるイノベーションと経済成長」PDF